はじめに
この記事の目的
動画編集の世界で最初に身につけるべき基本が カット編集 と トランジション です。
カット編集は不要な部分を取り除き、必要な映像をつなぎ合わせる編集の基礎。
トランジションはシーンの切り替えを自然に見せたり、演出的な効果を加えたりするために使います。
この記事では、Premiere Proを使ったカット編集とトランジションの基本操作を、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
まずは「映像を切ってつなげる」ことから始めて、動画編集の第一歩を踏み出しましょう。
初心者がつまずきやすいポイント
- どのツールを使えばカットできるのか分からない
- 不要部分を削除したら映像がズレてしまう
- トランジションを入れすぎて不自然になってしまう
- 音声と映像の切り替えのタイミングが合わない
これらは誰もが最初に経験するつまずきですが、基本操作を理解すればすぐに解消できます。
本記事を通じて「カットとトランジション」を正しく使いこなし、スムーズで見やすい映像を作る力を身につけましょう。
カット編集とは?
カット編集の役割
カット編集とは、映像の不要な部分を取り除き、必要なシーンだけをつなげていく作業のことです。
- 撮影中に入ってしまった余計な動作や間を削除する
- 長すぎるカットを短くしてテンポを整える
- 複数の映像素材をつなげて、1本の流れを作る
といった目的で使われます。映像を整理して「伝えたい部分」だけを残すことで、視聴者に分かりやすく見てもらえるようになります。
映像編集の基本中の基本である理由
カット編集は、すべての映像作品の土台となる技術です。
- YouTube動画やVlogでも、まずは不要部分をカットしてスッキリさせる
- ドラマや映画のような映像作品でも、シーンをつなぐ基本は「カット」
- テンポの良さ、見やすさ、ストーリーの分かりやすさは、カット編集で決まる
派手なエフェクトやトランジションを使う前に、まずはカット編集を丁寧に行うことが最も重要です。
「カット編集ができる=動画編集の第一歩を踏み出した」と言っても過言ではありません。
カット編集の基本操作
カット編集は、Premiere Proのタイムライン上で映像を「並べる」「切る」「削る」という流れで進めていきます。ここでは、初心者が最初に覚えておきたい操作を整理しました。
タイムラインに素材を並べる方法
- プロジェクトパネルから映像を選び、タイムラインにドラッグ&ドロップする

- 素材は時間軸に沿って配置されるので、順番を入れ替えるだけで映像の流れを作れる

選択ツールでのクリップ移動
- ツールバーの「選択ツール(矢印アイコン)」を使う

- 素材(クリップ)をクリックしてドラッグすると位置を調整できる
- クリップの端をドラッグすれば、長さを短くしたり伸ばしたりも可能

レーザーツール(カミソリツール)でカットする方法
- ツールバーの「レーザーツール(カミソリマーク)」を選択

- タイムライン上の好きな場所をクリックすると、そこでクリップが分割される

- 分割した後は不要部分を削除したり、順番を入れ替えたりできる

不要部分を削除する方法
- 分割した後、削除したい部分を選んで Deleteキー を押すと消せる
- 消した後に空白が残る場合は、右クリック → リップル削除 を選ぶと、自動的に前後のクリップが詰められる

キーボードショートカットの活用
Premiere Proには便利なショートカットが用意されています。
基本ツール切り替え
- Vキー:選択ツール
- Cキー:レーザーツール(カミソリツール)
- Bキー:リップル編集ツール(カット後に自動で隙間を詰める編集)
- Aキー:トラックの前方選択ツール(右側の全クリップをまとめて移動)
クリップ操作
- Deleteキー:削除
- Shift + Delete:リップル削除(削除後に空白を自動で詰める)
- Ctrl/Cmd + K:再生ヘッド位置でカット
再生・プレビュー関連
- Spaceキー:再生/一時停止
- Jキー:逆再生(連打で倍速)
- Kキー:一時停止
- Lキー:順方向再生(連打で倍速)
- ↑ / ↓キー:前後の編集点(カット位置)にジャンプ
- ← / →キー:1フレーム移動(Shiftを押しながらで5フレーム移動)
タイムライン操作
- + / -キー:タイムラインの拡大・縮小
- \ (バックスラッシュ):タイムライン全体を表示
トランジションとは?
トランジションの役割
トランジションとは、映像と映像をつなぐときに入れる効果のことです。
ただ単に映像を切り替えるのではなく、シーンの切り替えを自然に見せたり、演出的に印象づけたりする役割があります。
例えば
- フェードアウト → フェードインで「時間の経過」を表現
- クロスディゾルブで「なめらかな場面転換」を実現
- スライドやワイプで「場面の切り替わりを強調」
このように、トランジションを使うことで映像の流れをコントロールできます。
「カット」と「トランジション」の違い
- カット
映像をそのまま「パッ」と切り替える方法。最もシンプルで、映像のテンポやリズムを活かしやすい。ニュースやVlog、映画でも頻繁に使われる基本的な編集手法。 - トランジション
カットの切り替え部分に効果を加え、映像を滑らかに、または印象的につなぐ方法。映像の雰囲気を変えたり、場面転換を観客に分かりやすく見せることができる。
まとめると、「カット=シンプルな切り替え」「トランジション=効果を伴う切り替え」。
初心者はまず カットを基本 にし、必要な場面だけにトランジションを加えるのが自然で見やすい編集につながります。
トランジションの基本操作
エフェクトパネルからトランジションを適用する方法
- [エフェクト]パネルを開く
(もし見当たらなければ、上部メニューの [ウィンドウ] → [エフェクト] で表示できます) - [ビデオトランジション] フォルダを展開し、好きなトランジションを選ぶ
- 適用したい場所(2つのクリップの境目)にドラッグ&ドロップする
これでトランジションがタイムラインに配置され、プログラムモニターで確認できます。

トランジションの長さや位置を調整する方法
効果コントロールパネル
選択したトランジションを「効果コントロール」パネルで細かく調整することも可能。
長さを変更する
タイムライン上のトランジションの端をドラッグして、効果の長さを調整できます。
(短くすればテンポよく、長くすればゆったりとした切り替えに)
位置を変更する
クリップとクリップの境目にまたがって配置されますが、ドラッグすることで「前の映像を長めに」「後の映像を長めに」と調整可能です。
まとめ
動画編集の第一歩は、まず カット編集 をしっかり身につけることです。
不要な部分を省き、映像をつなぐだけで作品の見やすさやテンポは大きく変わります。
そこに補助的な役割として トランジション を加えると、映像の切り替えがより自然になったり、演出効果を持たせることができます。
初心者の方は、まずは 「カット編集」+「クロスディゾルブ」 の組み合わせから始めてみましょう。
この2つをしっかり使いこなすだけで、多くの動画は十分に見やすく、完成度の高い作品に仕上げることができます。
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