はじめに
この記事の目的
Premiere Proを初めて開いたとき、多くの人が「画面が複雑すぎて何から触ればいいのかわからない」と感じます。ボタンやパネルがたくさん並び、難しそうに見えてしまうのは自然なことです。
この記事では、Premiere Proの画面構成(UI)とワークスペースについて、初心者でも理解できるようにシンプルに解説します。まずは全体像をつかむことで、不安をなくし、安心して動画編集をスタートできるようになることを目的としています。
初心者がつまづきやすいポイント
- パネルの役割がわからない
どのウィンドウで何をするのか迷ってしまう。 - 画面が思った通りに動かない
パネルを移動したら消えてしまったり、元に戻せなくなって焦る。 - 専門用語が多くて混乱する
タイムライン、シーケンス、ソースモニターなど、初めて聞く言葉が多い。
この記事を読むことで、こうした「Premiere Proを触るときの最初の壁」をクリアし、スムーズに編集作業へ進めるようになります。
Premiere Proを起動したときに表示される画面
Premiere Proを立ち上げると、最初に表示されるのは「スタート画面」です。ここでは、新しく編集を始めるのか、過去のプロジェクトを開くのかを選ぶことができます。
新規プロジェクトと既存プロジェクトの違い
- 新規プロジェクト
新しく動画編集を始めたいときに選びます。
プロジェクト名や保存場所を指定すると、空の編集画面が開き、素材を読み込んで作業を進められるようになります。 - 既存プロジェクト
すでに作業していた編集データを再び開くときに選びます。
途中で保存していた状態から編集を再開できるので、「昨日の続き」や「修正作業」に使います。
初心者の方は、まずは「新規プロジェクト」から始めてみましょう。


ワークスペースとは?
ワークスペースの基本的な考え方
プロジェクトを開くと、Premiere Proの編集画面が表示されます。
Premiere Proの画面は、いくつもの「パネル」と呼ばれる小さなウィンドウで構成されています。これらのパネルの組み合わせと配置をまとめて ワークスペース と呼びます。
ワークスペースは、編集の内容に合わせて最適化されたレイアウトを簡単に切り替えることができる仕組みです。
- 映像をカットしてつなげるとき
- 色を調整するとき
- 音を編集するとき
といったように作業内容ごとにワークスペースを切り替えることで、必要なパネルがすぐに使える状態になり、効率的に編集が進められます。
初心者の方は「編集(Editing)」を基本として使い、徐々に他のワークスペースにも触れていくと理解しやすいです。
下記は編集のワークススペースです。

よく使うワークスペース
Premiere Proにはあらかじめいくつかの代表的なワークスペースが用意されています。
- 編集
動画編集の基本となるワークスペース。素材の取り込みからカット、並べ替え、簡単な調整まで幅広く対応できます。 - カラー
映像の色味を整える「Lumetriカラー」パネルが中心に配置されており、明るさや色調補正、雰囲気作りに最適です。 - エフェクト
映像にトランジションや特殊効果を加えるためのエフェクトパネルが強調されたレイアウトです。 - オーディオ
音声編集に特化したワークスペース。BGMの調整やノイズ除去、音量バランスを整える作業に適しています。 - キャプションとグラフィック
テロップやタイトルを作成・編集するためのワークスペース。エッセンシャルグラフィックスパネルが中心となります。
画面右上のボタンで変更できます。

このように、ワークスペースを切り替えることで「いまやりたい作業」に必要なツールをすぐに呼び出すことができます。
UIの基本パネル紹介
Premiere Proの画面は、いくつもの「パネル」で構成されています。それぞれ役割が決まっており、最初は名前や機能に戸惑うかもしれません。ここでは、初心者がまず覚えておきたい代表的なパネルを紹介します。
プロジェクトパネル(素材管理の場所)
動画や画像、音声などの素材を読み込んで管理する場所です。フォルダを作って整理できるので、編集を始める前にきちんと整理しておくと作業がスムーズになります。

ソースモニター(素材を確認する画面)
取り込んだ素材をタイムラインに配置する前に確認できる画面です。不要な部分をカットして、必要な部分だけをタイムラインへ送るといった操作も可能です。

タイムライン(映像を組み立てる作業場)
動画編集の中心となる場所です。映像や音声を時間軸に沿って並べ、順番を入れ替えたり、カットしたりしながら作品を組み立てていきます。初心者が最初に慣れるべきパネルです。

プログラムモニター(完成映像を確認する画面)
タイムラインで編集した結果を確認できる画面です。最終的な映像を再生しながら、調整や修正を行います。

ツールパネル(カットや移動などの道具箱)
カーソルやカット、拡大縮小、テキスト追加など、編集に必要な基本ツールが並んでいます。最初は「選択ツール(矢印)」と「レーザーツール(カット用)」を覚えるだけで十分です。

エフェクトパネル(トランジションや効果の管理)
映像にトランジション(場面転換の効果)や特殊効果を加えるためのパネルです。ここからタイムラインのクリップにドラッグ&ドロップして使用します。
ワークスペースをエフェクトに変更して表示しています。

オーディオミキサー(音量調整や音声編集)
各トラックの音量を確認・調整できるパネルです。BGMの音を下げたり、ナレーションを聞きやすくしたりといった調整が可能です。
ワークスペースをオーディオに変更して表示しています。
ワークスペースのカスタマイズ
Premiere Proの画面は、自分の作業スタイルに合わせて自由にカスタマイズできます。最初は既存のワークスペースを使うのがおすすめですが、慣れてきたら「見やすい配置」に調整すると編集効率が大きく上がります。
パネルの移動・サイズ変更
- 移動:パネルのタブ部分をドラッグすると、好きな位置に移動できます。画面内にガイドが表示されるので、どこに配置できるか一目でわかります。

- サイズ変更:パネルの境界線をドラッグすると、サイズを自由に調整できます。タイムラインを広くして作業したり、モニターを大きくして映像を見やすくするなど、自分に合った調整が可能です。

よく使う配置を保存する方法
カスタマイズしたレイアウトは、そのまま「自分専用のワークスペース」として保存できます。
- [ワークスペース] → [新しいワークスペースとして保存] を選択
- 名前をつけて保存
これで、次回から同じレイアウトを簡単に呼び出すことができます。

デフォルトに戻す方法
カスタマイズしていて画面が崩れてしまった場合でも安心です。
- [ワークスペース] → [保存されたレイアウトにリセット] を選択すると、最初の状態に戻せます。
困ったら迷わずリセットして、またやり直すようにしましょう。

まとめ
Premiere ProのUIとワークスペースを理解することは、動画編集を始めるうえで最初の大切なステップです。画面の構成やパネルの役割を知ることで、「複雑そう」という不安がぐっと減り、作業に集中できるようになります。
特に初心者の方は、まずは次の3つのパネルに慣れることから始めるのがおすすめです。
- プロジェクトパネル(素材を管理する場所)
- タイムライン(映像を組み立てる作業場)
- プログラムモニター(完成映像を確認する画面)
この3つを理解して扱えるようになれば、シンプルな編集作業は十分に進められるようになります。慣れてきたらワークスペースの切り替えやカスタマイズも試して、自分に合った編集環境を作っていきましょう。
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